MENU

妊活するうえで注目したい5つの栄養素とは?現役看護師が詳しく解説

「妊活中、なにを食べればいいの?」と悩むことはありませんか?残念ながら「これを食べれば必ず妊娠する」といった特別な食べ物はありません。しかし、日々の食事から必要な栄養素をしっかり摂るといった食生活の改善で、妊娠しやすい体を目指すことはできます

筆者も妊活の経験があり「妊娠するためにできることはやりたい」と、さまざまな食べ物や飲み物を日常の中に取り入れました。

看護師ライター

河北 さやさん

そうした取り組みを続けるなかで「新たな命を迎えるために体が整ってきている」と感じられ、前向きな気持ちになれたのを覚えています。

この記事では看護師である筆者の視点から、妊活中にとくに注目したい栄養素を5つ紹介します。なぜ妊活中に必要であるかも詳しく説明するため、ぜひ最後までご覧ください。

目次

妊活中に栄養を意識するべき理由

妊活中は、栄養バランスの良い食事を意識するのが大切です。現在、主食・主菜・副菜をそろえた食事を1日に2回以上食べている女性の割合が減少しています。[1]とくに若い世代では栄養バランスの偏りが課題とされています。[1]

しかし、妊娠を望む女性にとってバランスの良い食事は体づくりの基本です。さまざまな栄養素をしっかり摂ることは、妊活を支える体づくりにつながると考えられています。[1]

仕事で忙しく、栄養についてはあまり考えられなかった人も、妊活をきっかけに日々の食生活を見直してみましょう。

妊活中に注目したい5つの栄養素

妊活に必要な栄養素はいくつかありますが、ここでは葉酸や鉄分、ビタミンD、ビタミンE、亜鉛の5つについて詳しく解説します。

「妊活している人は摂ったほうが良い」という漠然とした情報だけでは、日々の食事で積極的に摂り続けるのはなかなか難しいですよね。しかし、それぞれの栄養素がどのような役割を担っているのかを知り、妊活における重要性がわかると、意識しやすいのではないでしょうか。

葉酸

葉酸は、胎児の神経管閉鎖障害*という先天性異常の予防のためにも、妊活において積極的に取り入れたい重要な栄養素です。[1]胎児の神経が作られる妊娠初期から必要となる栄養素のため、妊娠前からの十分な摂取が推奨されています。[1]

葉酸が多く含まれている食品は以下のとおりです。[1] [2]

  • ほうれん草、ブロッコリー、グリーンアスパラガスなどの緑黄色野菜
  • いちご
  • 枝豆、納豆
  • しゅんぎく
  • さつまいも

葉酸は水に溶けやすく、熱に弱いという特徴があるため、生で食べる・蒸すなど摂取方法を工夫しましょう[2]また、神経管閉鎖障害*を予防するには、通常の食事に加えて400μg/日の追加摂取が推奨されています。[1]

看護師ライター

河北 さやさん

食事のみで摂取するのが難しい場合は、サプリメントの活用も考えてみましょう。

*神経管閉鎖障害:妊娠の初期段階で、胎児の脳や脊髄のもととなる神経管の形成がうまくできない病気[1]

鉄分

鉄分は、全身に酸素を運ぶために必要な栄養素です。妊娠中は胎児に血液を運ぶため需要量が増加します。[1]

海外の研究によると、鉄サプリメントを継続的に摂取していた女性は、摂取していない女性より排卵障害による不妊リスクが低かったとの報告があります。[3]このことからも、妊活中から意識して積極的に摂取したい栄養素といえますね。

鉄分が多く含まれている食品は以下のとおりです。[1][2]

  • レバー
  • 赤身の魚
  • 大豆
  • ひじき
  • 小松菜、ほうれん草
  • そば

レバーはビタミンAを多く含むため、妊娠初期は摂取量に注意しましょう。[2]また、鉄分はビタミンCと同時に摂取すると、体内に吸収されやすくなります[2]そのためビタミンCを多く含む緑黄色野菜と一緒に食べるのがおすすめです。[2]

一方、緑茶などに含まれるカテキンは、鉄分の吸収を抑制するといわれています。[4]

看護師ライター

河北 さやさん

より効率よく鉄分を摂取したい方は、食事中や食後すぐのカテキンの摂取は控えたほうがよいでしょう。

ビタミンD

ビタミンDは、妊娠率や出生率の向上に関与しているとされる栄養素であり、胚の着床においても重要であると考えられています。[5]海外の研究によると、不妊治療を受けている女性の多くにビタミンDの不足がみられることが報告されています。[5]

ビタミンDを多く含む食品は以下のとおりです。[6]

  • サケ、サバなどの魚介類
  • きのこ類
  • チーズ
看護師ライター

河北 さやさん

また、ビタミンDは日光を浴びることで皮膚からも生成されます[7]妊活中の気分転換に散歩してみるのも良いですね。

日焼けによるシミなどが気になる場合は、食事やサプリメントからの摂取を意識しましょう。

ビタミンE

ビタミンEは臓器の血行を促進し、子宮内膜の厚さを改善する働きが期待されています。[8]子宮内膜の発育は着床しやすい環境を作るうえでとても重要です。

ビタミンEが多く含まれている食品は以下のとおりです。[9][10]

  • ナッツ類(アーモンド、ヘーゼルナッツ)
  • ひまわり油、オリーブオイル、大豆油などの植物油
  • マーガリン
  • 卵黄
看護師ライター

河北 さやさん

筆者はアーモンドミルクの味が気に入り、さまざまな商品を飲み比べしていました。

好みに合うものを見つけられると、積極的に取り入れられそうですよね。

亜鉛

亜鉛は、男女の性腺機能に大きく関与している栄養素です。不足すると、受精率や卵子の成長に悪影響を与える可能性が、動物を対象とした研究で報告されています。[11]

また、亜鉛の摂取は精子の形成や運動性にも関わっているとされています。[12]男女問わず取り入れたい栄養素といえますね。

亜鉛が多く含まれている食品は以下のとおりです。[12]

  • 牛乳
  • ナッツ類
  • 豆類
看護師ライター

河北 さやさん

牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、食事と一緒に摂取することで亜鉛の吸収を助けるという報告もあります。[13]

妊活中の食事で注意したいポイント

さまざまな食材を紹介しましたが、妊活中の食事において一番重要なのは「バランスよく食べること」です。一つの食材や特定の栄養素に偏りすぎず、日々の食事の中に無理のない範囲で取り入れるのがポイントです。

ただ、忙しい毎日ではそれすらも難しい場合がありますよね。手軽に効率よく上記の栄養素を摂りたいときは、サプリメントを上手に取り入れましょう。

看護師ライター

河北 さやさん

筆者も妊活中は、葉酸や鉄分、ビタミンD、亜鉛のサプリメントを活用していました。

サプリメントを使用すると、食事だけでは不足しがちな栄養素を手軽に効率よく摂取できます。しかし、サプリメントに頼りすぎると栄養バランスの偏りや過剰摂取がおこる恐れがあるため、あくまでも栄養を補充するものとして使用しましょう。

妊活中はパートナーと二人で体を整えよう

本記事では妊活中に注目したい5つの栄養素について解説しました。女性だけでなく、男性にとっても大切な栄養素があることを知っていただけたのではないでしょうか。

妊活は女性側に負担や意識が偏りやすい一方で、男性はサポート役に回りがちな面もあります。しかし、食生活や栄養バランスの見直しは二人でできる一番身近な取り組みです。

看護師ライター

河北 さやさん

妊活するうえでとても大切なのは「妊娠を望む二人が同じ意識で進んでいくこと」だと筆者は考えています。

ぜひこの機会に、パートナーと妊活に向けて食生活を見直してみてくださいね。

【参考文献・サイト】

[1]こども家庭庁>政策>母子保健・不妊症・不育症など>妊娠中と産後の食事について>妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針>解説要領p9-12

[2]こども家庭庁>政策>母子保健・不妊症・不育症など>妊娠中と産後の食事について>子ども・子育て支援推進調査研究事業>妊娠前からはじめよう!健やかなからだづくりと食生活BOOK(見開き)p6

[3]Jorge E Chavarro, Janet W Rich-Edwards, Bernard A Rosner, Walter C Willett,Iron intake and risk of ovulatory infertility,Obstet Gynecol,2006 Nov;108(5):1145-52(Abstract

[4]Qianyi Ma,Eun-Young Kim,Elizabeth Ann Lindsay,Okhee Han,Bioactive Dietary Polyphenols Inhibit Heme Iron Absorption in A Dose-Dependent Manner in Human Intestinal Caco-2 cells,J Food Sci,2011 May 4;76(5):H143–H150 

[5]Justin Chu, Ioannis Gallos, Aurelio Tobias, Lynne Robinson, Jackson Kirkman-Brown, Rima Dhillon-Smith, Hoda Harb, Abey Eapen, Madhurima Rajkhowa, Arri Coomarasamy. Vitamin D and assisted reproductive treatment outcome: a prospective cohort study. Reproductive Health.2019;16(1):106 

[6]U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE Agricultural Research Service>FoodData Central>COMPONENT SEARCH「Vitamin D (D2 + D3), International Units (IU)」 

[7]厚生労働省>政策について>審議会・研究会等>健康・生活衛生局が実施する検討会等>「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会 >「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書>ビタミン(脂溶性ビタミン)p156

[8]Nedim Cicek, Ozlem Gun Eryilmaz, Esma Sarikaya, Cavidan Gulerman, Yasemin Genc. Vitamin E effect on controlled ovarian stimulation of unexplained infertile women. J Assist Reprod Genet. 2012 Apr;29(4):325-8

[9] Leonhardt M, Gebert S, Wenk C. Vitamin E content of different animal products: influence of animal nutrition. Z Ernahrungswiss. 1997 Mar;36(1):23-7(Abstract) 

[10]U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE Agricultural Research Service>FoodData Central>COMPONENT SEARCH「Vitamin E (alpha-tocopherol) (mg)」 

[11]Tian X, Diaz FJ. Acute dietary zinc deficiency before conception compromises oocyte epigenetic programming and disrupts embryonic development. Dev Biol. 2013 Apr 1;376(1):51-61

[12]Mohammad Shoaib Khan, Safeer Zaman, Mohammad Sajjad, Mohammad Shoaib, Ghulam Gilani. Assessment of the level of trace element zinc in seminal plasma of males and evaluation of its role in male infertility. Int J Appl Basic Med Res. 2011 Jul;1(2):93-6

[13]Rosado Jorge L., Díaz Margarita, González Karla, Griffin Ian, Abrams Steven A., Preciado Roxana,The Addition of Milk or Yogurt to a Plant-Based Diet Increases Zinc Bioavailability but Does Not Affect Iron Bioavailability in Women,The Journal of Nutrition,2005 Mar;135(3):465-468 

この記事の執筆者

看護師ライター:河北 さやさん

医療系大学を卒業後、総合病院で22週0日からのNICU看護を経験。ライフスタイルの変化に伴い、訪問看護ステーションに転職。子育てに奮闘しながら訪問看護師×看護師ライターとして活動中。得意ジャンルは妊活・生殖補助医療・子育て・在宅療養です。みなさんの「知りたかった!」を記事にしてお届けします。「第23回Medi+医療ライターのはじめかた講座」卒業生。

河北さんも受講した、「医療ライターのはじめかた講座」とは?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次