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糖尿病の合併症を放置しないために|腎症の検査と予防策

「糖尿病の合併症」と聞いたことはあっても、「自分にはまだ関係ない」「どのような病気なのかイメージできない」と感じている方もいるのではないでしょうか。

糖尿病の合併症のなかでも、腎臓に起こる「糖尿病性腎症」は、初期には自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行することがあります。

薬剤師ライター

Makiさん

腎機能が低下すると、日常生活にも大きな影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

本記事では、日々糖尿病の患者さんと向き合う筆者が、糖尿病性腎症の早期発見に重要な検査や、進行を防ぐために今からできる対策についてわかりやすく解説します。

目次

糖尿病性腎症とは?早期発見が重要な理由 

糖尿病性腎症とは、糖尿病にともなって腎臓の血管などにも影響をおよぼし、腎機能が低下していく合併症の一つです。

腎臓には、血液をろ過し、体内の老廃物や余分な水分を尿として排出する重要な役割があります。[1]
しかし、腎機能が低下すると、体内の水分や老廃物を十分に排出できなくなることがあります。

糖尿病性腎症は、初期には自覚症状がほとんどないことも特徴です。
そのため、症状がないからといって安心せず、定期的に尿検査や血液検査を受け、腎臓の状態を確認することが大切です。[1]

薬剤師ライター

Makiさん

早い段階で異常を見つけ、血糖値や血圧などを適切に管理することが、腎機能の悪化予防につながります。 

「糖尿病性腎症」は糖尿病によって生じる代表的な腎合併症です。
一方、「CKD(慢性腎臓病)」は原因を問わず、腎臓の障害や腎機能低下が慢性的に続く状態を指します。

糖尿病がおもな原因となっているCKDは「糖尿病性腎臓病(DKD)」と呼ばれます。[2]

糖尿病性腎症の検査方法

腎臓は、絶え間なく血液をろ過し、老廃物を体外に排出しています。
一方、腎臓は機能が低下しても初期には症状が現れにくいという特徴があります。

そのため、自覚症状がなくても定期的に検査を受け、腎機能の状態を確認することが大切です。[1]

ここでは、糖尿病性腎症の早期発見につながる検査方法について紹介します。

尿検査

尿検査では、尿蛋白や尿潜血、尿糖などを調べます。糖尿病にともなう腎障害の早期発見には、尿中アルブミンの測定も重要です。尿検査は糖尿病にともなう腎障害を早期に発見する手がかりになります。[3]

採血検査

eGFRは、血液検査から腎臓が血液をろ過する能力を推定する指標です。値が低いほど腎機能が低下している可能性があります。[3]

糖尿病性腎症を放置するとどうなる?

糖尿病性腎症は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。そのため腎機能が低下していても気づかず、受診や治療が遅れてしまうことがあります。

腎機能の低下が進行すると、むくみや貧血などの症状が現れることがあります。さらに進行すると、透析などの治療が必要になる場合もあります。
そのため、症状が現れる前から腎機能の状態を確かめ、進行を防ぐことが重要です。

ここでは、糖尿病性腎症を放置した場合に起こりうるリスクについて解説します。

むくみ

腎機能が低下すると、体内の水分や不要な老廃物を十分に排泄できなくなり、むくみが現れることがあります。[4]

貧血

腎機能が低下すると、赤血球の産生を促すホルモン「エリスロポエチン」の産生が低下し、腎性貧血が起こることがあります。[5]

腎不全

腎機能の低下が進行して腎不全になると、老廃物や余分な水分を十分に排泄できなくなります。さらに進行すると、尿毒症などを引き起こし、透析などの治療が必要になる場合があります。[4]

薬剤師ライター

Makiさん

気になる症状がある場合は、早めに医療機関に相談してみてください。

糖尿病性腎症を防ぐためにできること

糖尿病性腎症は、初期には自覚症状がほとんどないまま進行することがあります。
そのため、定期的な検査で腎臓の状態を確認するとともに、血糖値や血圧を適切に管理することが大切です。

また、日々の食事や運動などの生活習慣を見直すことも、糖尿病性腎症の進行を抑えるために重要です。

糖尿病性腎症を防ぐために日常生活で意識したいポイントを紹介します。 

食事

食塩を多く摂取すると、体内にナトリウムが蓄積し、水分が体内に保持されやすくなります。その結果、血圧が上昇して腎臓に負担がかかることがあります。[4]

薬剤師ライター

Makiさん

塩分を控えてもおいしく食べられるように、ポン酢やかつお節など、だしのうまみを効果的に活用しましょう。また、加工食品は控えめにしましょう。

どのくらい塩分が含まれているか、栄養成分表示で食塩相当量を確認することも大切です。

運動 

適度な運動は、糖尿病の血糖管理や血圧管理を通して腎症の進行予防につながります。ウォーキングなどの有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせましょう。

大切なのは続けることです。無理に激しい運動をする必要はありません。

薬剤師ライター

Makiさん

体調に合わせて、朝起きたらラジオ体操、夜はテレビをみながらスクワットなど、楽しみながら続けていきましょう。[6]

糖尿病性腎症から腎臓を守るために

糖尿病性腎症は、初期には自覚症状がほとんどないため、「まだ大丈夫」と思っているうちに進行することがあります。定期的な尿検査や血液検査によって、腎臓の状態を確認しましょう。

薬剤師ライター

Makiさん

腎臓の機能をできるだけ長く保つためには、血糖値を適切に管理し、食事や運動などの生活習慣を見直すことが大切です。

「まだ大丈夫」と考えるのではなく、まずは定期的な検査を受け、自分の腎臓の状態を知ることからはじめてみましょう。今からできることに取り組み、糖尿病性腎症の進行を防ぎましょう。

この記事の執筆者

薬剤師ライター:Makiさん

薬学部卒業後、大学病院で研修後、調剤薬局に勤務。内科、整形外科、小児科、精神科などで経験を積んできました。在宅医療や糖尿病の服薬指導を中心に日々尽力しています。単なる医療知識の解説にとどまらず、患者さんの不安に寄り添った記事作りを心掛けています。「第25回Medi+医療ライターのはじめかた講座」卒業生。

Makiさんも受講した「医療ライターのはじめかた」講座はこちら

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