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持病がある看護師のキャリアシフト|働き方や体験談を紹介

自分の身体を大切にしながら看護師として働き続けるにはどうすればよいか、悩んだ経験はありませんか。

「身体はしんどいけど、患者さんの前では笑顔でいたい」
「休みたいけど、現場に迷惑をかけたくない」
そのような想いを抱えながら、無理を重ねて働いている方は少なくありません。

とくに持病を抱えている方は、これまで当たり前だった働き方が難しくなることもありますよね。

しかし、無理を続けることが必ずしもプロ意識とは限りません。

看護師ライター

池田 さやかさん

働き方を見直し、キャリアシフトすることで、身体と心を大切にしながら働き続けられる道が見えてくる可能性があります。

この記事では、現役看護師の筆者の経験とともに、持病がある看護師の働き方の選択肢やキャリアシフトの考え方をご紹介します。

目次

看護師の働き方の種類と特徴

まずは、看護師の働き方の選択肢を整理しましょう。働き方の全体像を把握すると、自分に合うスタイルを選びやすくなります。働き方の選択が生活リズムや心のゆとりにも大きく影響します。

働き方の種類メリットデメリット
常勤・夜勤あり(正社員雇用)夜勤がある安定した収入と福利厚生が魅力夜勤や残業がある体力的負担が大きい
日勤常勤(正社員雇用)基本は日中勤務生活リズムが整いやすい施設によっては早番・遅番がある夜勤手当がない分、常勤(夜勤あり)より収入は低め
夜勤専従(正社員雇用、非正規雇用)少ない勤務日数でも月収が安定しやすい日中に自由な時間を確保できる昼夜逆転の生活になる体調管理の工夫が必要となる
短時間正社員(正社員雇用)[1]ワークライフバランスが取りやすい処遇がフルタイム正社員と同等の基準で決まる給与は労働時間に比例して減る
パート、アルバイト、契約社員、派遣社員など(非正規雇用)[1]勤務日数や時間を調整しやすい体調やライフスタイルに合わせて働ける時給制が多い勤務日数に応じて収入が変動する
フリーランス・業務委託(雇用契約を結ばず、個人で仕事をする)仕事の時間や場所を比較的自分で調整できる通勤の必要がない場合もある実績やスキルにより、収入面で差が出やすいスケジュール調整など、自己管理が必要である
看護師の働き方の種類

持病と両立する働き方の3ステップ

毎日の体調に気を配りながら働くのは、本当に大変ですよね。
「今の職場で働き続けられないかもしれない」と思ったら、働き方を見直してみましょう

働き方を見直す際「どう変えるべきか」は、大きなテーマとなります。

看護師ライター

池田 さやかさん

過去の経験や強みを整理し、今後どのようなキャリアを歩みたいか考えるための3ステップをご紹介します。

経験の棚卸し

これまでの仕事・役割・学び・経験を振り返って整理し、自分の強みや得意分野を見つけましょう[2]

たとえば、担当した業務や印象に残っている出来事、やりがいを感じた瞬間などを書き出してみてください。「当たり前にやってきたこと」こそが、あなただけの強みになる場合もあります。

自分が大切にしたい価値観

経験の棚卸しができたら、その中で自分が「大切にしたい」と思う考え方や感覚が何かを探ってみましょう

「モヤモヤ」したことや「こういう働き方はしたくない」と思った経験も、キャリアの選択を考えるうえで大切になります。

やってみたいことの整理

価値観が明確になったら「できる・できない」はひとまず保留にして、やってみたいことを自由に書き出してみてください

「今すぐやりたい」「いつかやってみたい」に分けて優先順位をつけてみましょう。

看護師ライター

池田 さやかさん

最後に「できること」「やりたいこと」の重なりを探すと、あなたらしいキャリアのヒントがきっと見えてきます。[3]

キャリアシフトという選択肢

持病を抱えながら働く方は、とくに自分の「働き方」について考える時間が多かったのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが「キャリアシフト」です。「キャリアシフト」という言葉は、これまでの経験やスキルを土台に、新たな領域へ踏み出すという意味で用いられています[4]

以下に、看護師の職場を4つの価値観に分けてまとめました。キャリアシフトで自分らしく働ける場所を見つけましょう。

ライフスタイル重視派(夜勤なし、残業少なめ)

ライフスタイルを重視する方は、以下のような日勤中心の職場が選択肢となります。

  • 病院の外来診療部門
  • 「日勤のみ」の病棟
  • 健診センター
  • 診療所(クリニック)
  • 保育所
  • 企業内看護師
  • 保健所/市町村[5]

専門性を活かしたい派

以下は、専門的なスキルや知識が求められる職場であり、専門性を活かしたい方におすすめです。ルーティン業務が多く、スケジュールが比較的安定している点が特徴です。

  • 手術室
  • 透析室
  • 内視鏡室
  • 美容クリニック
  • 治験関連部門

人とじっくり関わりたい派

「生活の場」で看護・ケアを提供する職場では、利用者さんとじっくり向き合えます。期的に関わりながら信頼関係を築いていく姿勢が求められます

  • 訪問看護
  • 介護保険施設
  • 障害者支援施設

教育・発信に関わりたい派

臨床経験を活かしつつ、臨床現場とは異なる形で医療に貢献できる仕事です。情報の収集・整理・発信が中心となり、専門性をわかりやすく「伝える力」が求められます

  • 大学・専門学校の看護教員
  • 医療機器メーカー
  • 医療ライター

働き方を見直した看護師の体験談

筆者も持病があり、キャリアシフトを経験した看護師の一人です。以下に体験談をご紹介します。

筆者の場合、看護師2年目に持病が悪化し、治療を続けながらの勤務が続きました。次第に心身の限界を迎え、担当医の勧めもあって一度退職することになります。

退職後は、同期たちが着実にキャリアを積む姿を見ながら、焦りや不安と向き合う日々でした。看護師を続けるべきか悩む時期もありました。それでも、これまでの経験や資格を無駄にしたくないという思いがあり、「自分に合った働き方」を探しはじめます。

体調が安定してきたころ、「仕事のリハビリ」として、非常勤からの再スタートを決意。外科病棟で培った経験を活かせる手術室を選びました。非常勤という働き方は、無理なく自分のペースを守って続けられました。新しい領域だったため、学び直しも必要でしたが、少しずつ前向きな気持ちと体力を取り戻せたのです。

その後、残業やオンコールの少ない病院の手術室に再就職し、常勤でもワークライフバランスを保って働けるようになりました。現在は、産休・育休を経て健診センターにキャリアシフトし、時短勤務で家事・育児・仕事を両立しています。

看護師ライター

池田 さやかさん

この経験を通して筆者は、持病があっても自分のペースでキャリアを築く道はあると実感しています。

自分を大切にする働き方を選ぼう

看護師として働く中で、持病との付き合い方に不安を感じる場面もあるでしょう。しかし、持病があっても、自分に合った働き方を見つけることは可能です。

経験やスキルは、持病があっても大きな強みになります。働き方の特徴を知り、自分の体調に合ったスタイルを選ぶことが大切です。

必要に応じてキャリアシフトを選択すれば、働き続けられる未来につながります。

看護師ライター

池田 さやかさん

「誰かのため」だけでなく、「自分のため」にも、無理のない働き方を見つけていきましょう。

たとえ小さくとも、その一歩が未来を変えていくはずです。

[参考]

[1]厚生労働省>政策について>分野別の政策一覧>雇用・労働>労使関係>中小企業を経営されている方へ>基本的な労働法制度・社会保険などについてお調べの方>さまざまな雇用形態

[2]厚生労働省>政策について>分野別の政策一覧>雇用・労働>人材開発>キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント>キャリアコンサルタントとして活動している方へ>平成29年度労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業>女性向けキャリアコンサルティング技法>自己棚卸しシート[PDF]p.1

[3]厚生労働省>政策について>分野別の政策一覧>雇用・労働>人材開発>ジョブカード制度>様式及びパンフレット等>「ジョブカード様式及び記入例」>キャリアプラン作成補助シート(在職者用)[PDF]p1-4

[4]経済産業省>審議会・研究会 ものづくり/情報/流通・サービス Society 5.0時代のデジタル人材育成に関する検討会>ITエンジニアリング人材の育成に関するタスクフォース>第1回 ITエンジニアリング人材の育成に関するタスクフォース>議事次第(PDF)p.1

[5]厚生労働省>政策について>審議会・研究会等>労働基準局が実施する検討会等>産業保健のあり方に関する検討会>産業保健のあり方に関する検討会第1回資料>産業保健の現状と課題に関する参考資料[PDF]p.43

この記事の執筆者

看護師ライター:池田 さやかさん

病棟・手術室で約10年の臨床経験を積み、出産後に健診センターで現場復帰。現在は現役看護師として働きながら、医療ライターとしての活動もスタート。日々の気づきや現場のリアルな声を大切に、医療や健康の情報をわかりやすく発信しています。子育てと仕事の両立に奮闘しながら、働く人や子育て世代に寄り添う言葉を届けています。「第22回Medi+医療ライターのはじめかた講座」卒業生。

池田さんも受講した、「医療ライターのはじめかた講座」とは?

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