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顎関節症は現代病?症状と原因について歯科衛生士が解説

ある日突然、あるいはゆっくりと現れるあごの不調。

顎関節症は30代に多い病気です。

日本には古くから「歯を食いしばって耐え、頑張る」ことを美徳とする文化もあります。

あごの関節がカクカク鳴ったり、口が開けづらかったり、あごの関節が痛んだりといった症状がみられます。

「口を大きく開けると閉まらなくなるのではないか?」「このままあごが外れてしまうのではないか?」など、さまざまな不安が生じるのが、この病気の厄介なところです。

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

本記事では、「あごの不調はなぜ起こるのか?」「おかしいと思ったら何科を受診するのがベストか?」「どう対策していくか?」について歯科衛生士が解説します。

目次

顎関節症とは

顎関節症とは、あごが痛む(顎関節痛・咀嚼筋痛)、口が開かない(開口障害)、あごを動かすと音がする(顎関節雑音)などの症状がみられる病気です。[1]

そのため堅いものが噛めない、大きなものが食べにくい、また、あごの音が煩わしいなどの症状が現れることがあります。

顎関節症は命に関わることや、日常生活で著しい障害が出るような恐ろしい病気ではありません。

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

多くは適切な診察や検査を受けて、歯科医師による標準的な治療や自己管理(セルフケア)により快方に向かうことが知られています。[2]

顎関節症でよくある症状

顎関節症の患者さんは、次のような症状で受診することが多いです。[1]

  • 顎関節や咀嚼筋の痛み
  • かんだときや口を動かしたときの痛み
  • 顎関節の雑音(クリック音など)
  • 口が開けにくいといった開口障害やあごの動きの異常

上記のような症状をくり返す場合は、悩まずに一度歯科医を受診することをおすすめします。

顎関節症の3つの原因

顎関節症は一つの原因だけで起こる病気ではなく、さまざまな要因が絡み合って発症すると考えられています。[3]顎関節症に関連するとされるおもな要因は、以下の3つです。

  • ブラキシズム
  • ストレス
  • あごや筋肉に負担をかける癖や習慣

「食いしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」といった行動は『ブラキシズム』と呼ばれます。ブラキシズムは筋肉を緊張させ、顎関節やその周囲の筋肉に過度な負担をかける要因の一つと考えられています。

仕事や家庭、人間関係などのストレス、その他精神的な緊張は、筋肉の緊張を高めたり、夜間の歯ぎしりを助長したりすることで、ブラキシズムに影響を及ぼす可能性も少なくありません。

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

また、うつ伏せで寝る、頬杖をつく、猫背の姿勢なども顎関節症の原因になります。

現代人に顎関節症が多い理由

現代はストレス社会といわれています。

令和6年に実施された厚生労働省の調査では、現在の仕事や職業生活について、強い不安・悩み・ストレスを感じている人が68.3%にのぼりました。[4]

歯ぎしりやかみ締めは、精神的ストレスによって起こることが多く、緊張状態が続くと無意識にあごに力が入りやすくなります。ギュッとかみ締めることで、奥歯(大臼歯) では男性でおよそ60㎏以上、女性で40kg以上の力がかかるとされています。[5]

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

かみ締めや食いしばりには、相当な負担がかかることは簡単に想像できますね。

受診は歯科・口腔外科がおすすめ

あごの関節は何科を受診しようか迷う方もいるでしょう。

「あごの骨のことだから、整形外科?」
「なんとなく耳も痛いし、耳鼻科? 」
「わからないから内科で良いかしら?」

顎関節症などのあごの不調は、歯科を受診するのがおすすめです。できれば口腔外科のある歯科が良いでしょう。

歯科では歯科医師が専門的にかみ合わせを診査・調整したり、レントゲンやCT・MRIなどで検査します。

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

マウスピース(スプリント*)を作って食いしばりやかみ締めを防いだり、あごの筋肉をほぐすマッサージやストレッチの方法を教えてもらえたりします

スプリント*:顎関節症の治療を主目的として、かみ合わせの負担を軽減する樹脂製の装置

顎関節症の原因を減らす対策

顎関節症は、いくつかの要因が絡み合って発症すると考えられています。[3]

日常的な作業やその際の姿勢、ストレスや緊張といった心理社会的要因などさまざまな背景が影響します。以下の対策をしてみて、あごの緊張や食いしばりなどの顎関節症の原因を減らしてみましょう。

おもな対策ポイント
リラックスする無意識に歯を食いしばっていないか気にしてみましょう。
正しい姿勢を保つあごが突き出ていないか、猫背になっていないか、いつもよい姿勢を保つようにしましょう。
顎関節をマッサージするこりを感じる所を中心に円を描くようにマッサージしましょう。
顎関節症の対策
歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

一つずつ解消できれば、症状は軽くなっていくでしょう。

今、かみ締めていませんか?

あなたは今、この文章を読みながら無意識に上下の歯をかみ締めてはいませんか?

集中してパソコンやスマホなどを見ていると、上下の歯をギュッとかみ締めるのはよくあることです。しかし、それが顎関節症の原因になります。決して集中するなというわけではありません。

歯科衛生士ライター

山村 まちこさん

そのような習慣を無くすことが、あなたのあごの関節を守るのです。

この記事の執筆者

歯科衛生士ライター:山村  まちこさん
鶴見大学短期大学部 歯科衛生科卒。臨床13年、歯科衛生士専門学校での教員経験2年半を経験。現在は一般歯科·口腔外科にて勤務中。中学生の息子がひとり。歯科衛生士の意外な人間性(?)をnoteで気ままに発信中。人の気持ちが分かる人でありたい。まだまだ進化。日々、精進。「第22回Medi+医療ライターのはじめかた講座」卒業生。

note:https://note.com/clean_crab9081

山村さんも受講した「医療ライターのはじめかた」講座はこちら

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