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残ったこどもの薬は使ってもいい?注意点や保管方法をママ薬剤師が解説

こどもが突然体調不良になると、パパやママは「何をしてあげればいいだろう」と、とても不安になりますよね。看病できる人が自分しかいなかったり、医療機関が休みの日や夜間だったり、タイミングが悪い場合も多いのではないでしょうか。

突然の体調不良で受診ができない場合「以前病院でもらって残ったお薬があるから使おう!」と思う方もいるかもしれません。

薬剤師ライター

太田 まりさん

実際に薬局で働いていると、「受診する前に残っている薬を使いました」とお話しされる方もいらっしゃいます。

しかし、基本的に残った薬を自己判断で使ってはいけません。ただし、医師や薬剤師に相談すれば使えるケースもあります。

この記事では現役のママ薬剤師が、残った薬を使えるケースや注意点をわかりやすく説明します。こどもの体調不良に備えて、事前に確認しておきましょう。

目次

こどもの薬が残るのはなぜ?

こどもの薬はなぜ残るのでしょうか。おもな原因として、以下が考えられます。

薬が残る理由状況
症状がよくなり使用を中止した発熱や咳の症状、目の充血などは数日で改善することがあります。途中で薬の使用を中止して、数日分残る可能性が考えられます。
使用するのを忘れた家事や育児で忙しかったり、保育園などに通ったりしていると起こりやすいでしょう。使用回数が不規則になることで、薬が残る場合があります。
薬を嫌がり使用できなかった粉薬の味やざらつきが嫌だったり、目薬が怖かったりするこどもも多いでしょう。継続が難しく薬の使用を中断することが考えられます。
薬が残る理由と状況

いずれの場合も、医師から指示がない限り、処方された薬は基本的に飲みきった方がよいでしょう。症状が改善すれば薬を中止してもよいのか、あらかじめ医師や薬剤師に確認しておくと安心です。

薬剤師ライター

太田 まりさん

こどもの飲みやすい剤形にできるかも事前に相談しておき、飲み忘れにも注意しましょう。

残った薬を使えない三つの理由

残った薬は基本的に自己判断で使用してはいけません。症状が以前と似ている場合でも、病気の原因が異なれば、同じ薬が適切ではないこともあります。さらに、薬の状態やこどもの成長によっては、薬を安全に使えないこともあるでしょう。

残った薬を自己判断で使ってはいけないおもな理由を三つ紹介します。一つずつ詳しく解説しましょう。

体調不良の原因が前回と違う可能性

以前と同じ症状だと思っても、原因は違う可能性があります。原因が違えば治療法も変わるため、使用する薬も異なる場合があります

たとえば咳が出る場合、風邪が原因であれば咳止めを使用することが多いでしょう。一方で喘息やアレルギーが原因であれば、咳止め以外にも、呼吸を楽にする吸入薬などが必要な可能性が考えられます。

薬剤師ライター

太田 まりさん

以前と同じ症状でも、原因が異なると薬の効果が発揮されない可能性があるため、安易に残った薬を使わないようにしましょう。

残った薬の保管状態・使用期限の問題

薬は正しく保管されて初めて、効果と安全性が保たれます。保管状態が悪いと、薬の成分が劣化する可能性もあります。

薬剤師ライター

太田 まりさん

見た目に変化がなくても、薬の期待した効果が得られず、安全性が保たれていない場合もあるため注意が必要です。

また、薬には必ず使用期限があります。期限が切れた薬を使用すると安全性が保証されず、本来の効果も得られない可能性があります。期限切れの薬は決して使用しないでください。

こどもの成長による体重・年齢の変化

こどもは成長に伴って体重が変化するため、薬の量が大きく変わることがあります。薬の量が少なすぎると期待する効果が発揮されません

薬の種類によっては、体重ではなく年齢で量が決まっている薬もあります。

薬剤師ライター

太田 まりさん

体重がずっと変わっていない場合でも注意が必要です。

残った薬を使える可能性があるケース

残った薬を使える可能性があるケースについてお伝えします。まずは、以下五つの項目に当てはまるか確認しましょう。

  • 使用期限内であること
  • 保管状態がよいこと
  • こども本人に処方された薬であること
  • 体重、年齢に変化がないこと
  • 余った場合、予備として保管可能と医師の指示があったこと

上記の項目を満たしていることを確認し、今の症状で使用してもよいか、必ず医師または薬剤師に相談しましょう。

薬剤師ライター

太田 まりさん

自己判断で薬を使うのは控えてください。

こどもの薬についてのQ&A

こどもの薬は、飲ませ方や量だけではなく、意外に迷いやすい点もありますよね。「薬の保管方法は?」「外用薬は使ってもいい?」「兄弟の薬を使ってもいい?」など、判断に悩みがちな疑問を取り上げました。

本Q&Aで安全な考え方の基本をわかりやすく解説します。気になることや知らなかったことがあれば、この機会に知っておきましょう。

どのように保管しておくのがいい?

薬の保管方法については、以下の点に注意しましょう。

  • 湿気、日光、高温を避けて保管する
  • こどもの手が届かないところに保管する
  • 薬以外のものと区別して保管する

 [1]

薬剤師ライター

太田 まりさん

上記に気をつけて保管しておくと、後から薬を使用できる可能性が高くなります。

軟膏・目薬・坐薬は使ってもいい?

飲み薬だけでなく、軟膏・目薬・坐薬などの外用薬も、自己判断ではなく必ず医師または薬剤師に相談して使用しましょう。とくに軟膏や目薬は残ることが多いかもしれません。

薬剤師ライター

太田 まりさん

開封した薬は汚染される可能性が高いため、治療が終わったら破棄しましょう。

体格が同じ兄弟の薬は使ってもいい?

医師が処方する薬は、一人ひとりの症状や体質などにあわせて処方されているため、本人以外が使用してはいけません。仮に症状や体格が似ていたとしても、兄弟に処方された薬を使うのは控えましょう。

こどもの薬で困ったときの相談先

こどもの薬で困ったときは、かかりつけ医に相談するのがよいでしょう。ただ、かかりつけ医に相談できないときはどうすればよいかと悩む方も多いですよね。

こどもの薬で困ったときの相談先をご紹介します。

相談先説明
薬をもらった薬局薬局には患者さんの情報が記録されているため、薬をもらった薬局に問い合わせるとスムーズに対応してくれるでしょう。営業時間外でも応じてくれる薬局もあるため、まずは問い合わせてみましょう。
全国のくすり相談窓口薬の飲み合わせや使用方法などの相談を受けてくれます。ただし、対応時間が平日の日中だけのため気をつけましょう。お住いの都道府県によって、相談窓口の連絡先や対応時間が異なるため、事前に確認しておくのがおすすめです。[2]
こども医療でんわ相談(#8000)薬局に問い合わせてもつながらず、夜間で急を要する場合はこども医療でんわ相談に電話しましょう。看護師や小児科医が対応してくれます。お住いの都道府県の相談窓口によって対応時間が異なるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。[3]
こどもの薬で困った時の相談先

残った薬は自己判断で使用せず相談しよう

こどもに処方された薬は、そのときの症状や体調だけでなく、年齢や体重をもとに個別に判断されています。たとえ以前と似た症状であっても、残った薬を自己判断で使うのは安全とは言えません。保管状況による品質低下や、成長による体の変化も考えられます。

薬剤師ライター

太田 まりさん

残った薬の使い道に迷った場合は、自己判断で使用せず、医師や薬剤師に相談することが大切です。

ちょっとした心がけが、こどもの健康を守ることにつながります。

この記事の執筆者

薬剤師ライター:太田 まりさん

私立大学薬学部卒。その後、調剤薬局へ就職。第一子出産後、産休・育休を経て、現在は時短勤務で働いています。毎日の育児や家事に追われる中で感じた「これ、もっとわかりやすく知りたかった」という気持ちを大切にし、専門的な医療情報もママ目線・生活者目線でやさしく伝えることを心がけています。「第22回Medi+医療ライターのはじめかた講座」卒業生。

太田さんも受講した、「医療ライターのはじめかた講座」とは?

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